2005年10月07日

家庭でも情報モラル教育−尾花紀子・高橋慈子 他『なにが危険なの』(岩波書店)

なにが危険なの? ホームページ・メール・個人情報「インターネットは危険がいっぱい。だから子どもには使わせない」という意見をよく聞く。
しかし、危ないからといって、いまの子どもたちが一生インターネットを使わずに生きていくのはまず不可能である。それなら、ちゃんと正しい知識を身に付け、判断する力を養い、危険を回避できるようになるしかない。この発想で始まったのが情報モラル教育である。

本書は保護者を対象とした情報モラル教育本である。
著者の尾花紀子さんはIT教育コンサルタント、日本IBMの教育ソフト「カルロ」シリーズのプロデューサーでもある。高橋慈子さんはテクニカルライター、私のもっとも信頼する友人の一人。そのほか、情報セキュリティ大学院の内田勝也助教授、元教員の杉原五雄氏も執筆者として参加している。教育、セキュリティ、ライティングのプロが協力することにより、実践的かつ読みやすい本に仕上がっている。

たとえば、「第3章 危険の見分け方」では迷惑メールの例や危ないホームページを見分けるためのチャート図が紹介されており、具体的で飽きさせないような作りになっている。
日ごろ、コンピュータ本など読まない人もこれなら気軽に読めるだろう。

なお、本書には続編がある。
第2巻『どうトラブルを避けるの?』(ネット体験・コミュニケーション術)
第3巻『なにができるの?』(ホームページ・情報活用術)

子どものインターネット利用、携帯電話利用に不安を感じている方にはお勧めの本である。

<補足>
情報教育の研究者である堀田龍也氏のホームページによると、主婦向け雑誌の『レタスクラブ』に家庭向けフィルタリングソフトの記事が大きく掲載されたとのこと。堀田氏も書いているが、この分野への関心が高まっているのかも。

堀田氏は現在、独立行政法人 メディア教育開発センターに勤務。拙著『パソコン名人になろう!』(サンマーク)の監修者。


posted by トミナガ at 20:40| Comment(2) | TrackBack(1) | まじめに読む仕事の本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
冨永さん、ご紹介をどうもありがとうございます!

「子どもといっしょに安心インターネット」は、9月28日に2冊目の「なにができるの?」が発刊しました。3冊目も今月末に発刊の予定です。

大学の授業でも感じるのですが、インターネットを使うことは当たり前になっているけれど、どう情報を扱うのか、ネットでの人とのつきあいの仕方(基本はリアルの世界と変わらないのですが)等等、若い世代や子どもたちは、それらを教えられてたり、考えたりする前に、ネットに出会い、波に巻き込まれている感じです。
彼らに知恵と、勇気とメッセージを伝えたいと、企画・執筆しました。そして、彼らの保護者であるお父さん、お母さんにも。

話すように文章を書くというスタイルにも挑戦し、苦労をしたので、読みやすいと評価してくださり、とても嬉しいです。
Posted by 高橋慈子 at 2005年10月09日 14:02
慈子さん、お久しぶりです。
コメント、ありがとうございます。
ついに3冊目も大詰めですね。楽しみにしています。
Posted by トミナガ at 2005年10月09日 22:51
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ネットで「なにができるの?」シリーズ2冊目発行
Excerpt: 昨年、2004年に佐世保で起こった女児殺害事件を契機に企画した「子どもといっし
Weblog: 高橋慈子 コミュニケーション&ライティング ブログ
Tracked: 2005-10-11 13:07
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