2006年03月31日

あれから14年

14年前の今日、会社をやめた。
「どうしてやめたんですか?」とときどき尋ねられるが、理由をひと言で説明するのは難しい。いろいろな要因が重なって「やめるんならいましかない」という気持ちだった。決してイヤなことがあったからではない。

退職のその日は、手に持ちきれないほどの花束をもらった。あれほどの花束を次にもらうのは葬式のときだろう。

帰りの電車の中で、目の前に座っていた老婦人が花束を持ってくださった。
「お勤めをおやめになったの?」
「はい」
「そう、ご結婚?」

えっ!? いやその、どうしよう?
この人の良い老婦人に「いえ、フリーのテクニカルライターになるんです」などと到底理解不能なことを言って、混乱させるのはあまりに申し訳ない。なにせあのころは親も上司もほとんど理解してくれなかったのだから。

「はい」
「まあ、おめでとう。お幸せにね」
「はい、ありがとうございます」

おばあさん、ごめんなさい。
あのあとだいぶしてからですが、結婚もしましたし、ちゃんと幸せです。
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